1856年の日本は、1855年に発生した安政江戸地震の影響で、復興が進む一方、開国後の混乱が続く時代でした。

アメリカの駐日総領事タウゼント・ハリスが下田に駐在し、通商条約の締結を要求し続けました。幕府は開国反対の声を抑えるために、ハリスとの交渉を進めましたが、まとまらず、両国の対立は深まりました。

安政江戸地震の余震が続き、各地で被害が発生しました。また、1856年9月には、長崎で大火が発生し、約2万人の死者・行方不明者が出ました。

幕府は洋学教育の拡充に努めました。 福沢諭吉は蘭学堂を「慶應義塾」に改称し、塾の規模を拡大しました。

開国反対の動きが高まり、尊王攘夷運動が全国に広がりました。長州藩士が下関でフランス商船を砲撃し、攘夷運動の激化を印象づけました。

• 1月：アメリカの駐日総領事タウゼント・ハリスが下田に到着。
• 3月：イギリス、ロシア、フランスも通商条約の締結を要求。
• 6月：幕府は、佐賀藩士らが下関でアメリカ船「サスケハナ号」を砲撃した事件を非難する。
• 9月：長崎で大火が発生。
• 10月：幕府は、蕃書調所を改組して開成所とした。
• 12月：長州藩士らが下関でフランス商船「レ・アルマン」を砲撃。

1856年は、クリミア戦争が終結し、 日本では黒船来航による鎖国が解かれ アメリカでは南北戦争が勃発しました。

南北戦争は、1865年まで続き、 北軍の勝利で終わりました。 この戦争は、アメリカの歴史において大きな転換点となりました。